2012年05月21日

クリステンの魅力がビリビリと! 良質アメコメ映画『ブライズメイズ』


今日は、ヒューマントラストシネマ渋谷で
映画『ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン』を観てきました。

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アメリカを代表する長寿バラエティ番組
『サタデー・ナイト・ライブ(SNL)』のレギュラーだったコメディエンヌ、
クリステン・ウィグが脚本を執筆し、主演も務めた本作。
結婚式を控えた花嫁(マーヤ・ルドルフ)と、
“ブライズメイズ(=花嫁介添人たち)”の
女性5人が主役のコメディ映画です。
(ちなみに、マーヤ・ルドルフも元『SNL』レギュラーメンバー。)

結婚式の“花婿介添人”を描いた映画としては、
「男の友情」を描いたコメディー映画
『40男のバージンロード』(2009年)があります。
これといった男友達のいない新郎(ポール・ラッド)が、
“花婿介添人”にふさわしい「男の親友」を急ごしらえするという物語。
私の大好きなアンディ・サムバーグも出演していました。



本日鑑賞してきた『ブライズメイズ』は、
こういった作品のテーマになりやすい「友情」はもちろんのこと、
下ネタ中心の「性愛ギャグ」がふんだんに盛り込まれた作品です。
至るところで結構ベタな“アメリカの笑い”が使われていて、
アメコメ(アメリカンコメディ)好きの私としては
「さすが『SNL』のクリステン・ウィグ!」と叫びたくなりました。

キャストも、クリステンを中心に「コメディ畑」の人ばかり。
先述の通り、花嫁役のマーヤ・ルドルフは
クリステンとほぼ同期の元『SNL』レギュラーですし、
本作でアカデミー賞助演女優賞にノミネートされた
メリッサ・マッカーシーはスタンダップコメディ出身で、
“ブライズメイズ”の一人を演じたエリー・ケンパーは
スティーヴ・カレル主演のテレビシリーズ
『ジ・オフィス』の主要キャラクターを務めた女優です。
なお、イギリスのテレビコメディシリーズ
『リトル・オブ・ブリテン』などでおなじみのマット・ルーカスも、
クリステンの意地悪なルームメイト役で助演しています。

米コメディ劇団「グラウンドリングス」出身のキャストも多数で、
何を隠そう、クリステン自身が「グラウンドリングス」の元メンバー。
「笑い」に対する情熱とキャリアが豊富なキャストたちが、
本作『ブライズメイズ』には集結しているのです。



この作品は女性視線の下ネタが多いので
『セックス・アンド・ザ・シティ』を彷彿とさせますが、
「コメディ畑」の人たちが大挙して出演していることもあって、
きっちりと「ギャグとしての下ネタ」が表現されています。
(――下ネタに対する個人の好き嫌いは分かれるとして。)

私も下ネタは大好物で専攻分野ですが(笑)、
“排泄物”方面の下ネタは個人的に苦手なので、
「食中毒の嘔吐・下痢」ネタにはさすがの私も引いてしまいました。
もちろん、下ネタ以外のギャグも盛りだくさんで、
中でも、飛行機内でのドタバタシーンは最高に笑える!
老若男女が楽しめる、実に良質なコメディ映画だと思います。

くだらないギャグ、しょ〜もないネタが詰まった本作ですが
(つまり、個人的にはこの上なく素敵な作品だと思いましたが)、
映画後半では不覚にも泣かされてしまいました。

職を失い、アパートも追い出され、
花嫁の親友とも絶縁状態となった主人公(演:クリステン)に
“ブライズメイズ”の一人であるメリッサ・マッカーシーが
「人生は痛いものなんだよ! 周囲のせいにしたって何も変わらない。
 全部自分次第なんだ。実は私もね……」と語りかける場面は、
それまでの“下品キャラ”とのコントラスト効果もあって、
ナチュラルに感動させられる場面として出来上がっていました。



この映画はコメディエンヌがたくさん出演している作品ですが、
なんといっても主役のクリステンが素晴らしい。
表情、アクション、セリフの言い回し――どれもが一級で、
アカデミー主演女優賞にノミネートされておいて然るべきもの。
(残念ながら、クリステンは脚本賞でしかノミネートされていません。)

クリステンの魅力がビリビリと伝わってくるのが、この映画です。
この作品の冒頭十数分を見ただけでも、観客は、
クリステンがものすごい才能の持ち主であることに気が付くでしょう
(しかも、その印象は本編が進むにつれ確信へと変わっていきます)。



――コメディエンヌは、男性のコメディアンが思う以上に、
客観的かつ正当に評価されにくい立場にあります。
コメディの世界では男性がメインストリームで、
女性は「女性枠」に押し込まれざるを得ない時代が続いてきました。

『ブライズメイズ』は女性たちが主人公であり
「女性にしか作れないコメディ」の側面が強いですが、
それでいてコメディとしてのクオリティは下がっておらず、
むしろ「アメコメ映画の傑作」と称えるレベルにまで高まっています。

「女性コメディ」と片付けず多くの方に観てほしいし、というか、
もはやそんな枠組みなんか必要ないんだと感じさせる作品でした。


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映画パンフレット。
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