2011年09月23日

『メル・ブルックス トリビュート・メドレー2009』日本語版、ついにUP!


ついに私は作ってしまいました。

私がメル・ブルックス大先生のファン、
というかマニア、というか信者であることは
以前にこのブログでも触れましたが(こちら)、
2009年の「ケネディ・センター名誉賞」受賞時の
トリビュート・メドレー動画を、
この度、日本語訳してYouTubeにアップしてしまいました。

自作の動画は
基本的にテラワロスチャンネルにアップする主義なのですが、
この動画はもろにC×Sが著作権を持っているようなビデオなので、
あとでC×Sから訴えられても大丈夫なように
今回のためだけに渡辺個人チャンネルを作って、
そちらにトリビュート動画をアップしました。

日本のみなさんに
メル・ブルックスの魅力が少しだけでも伝わるといいな、と思います。
ちなみにメドレー中の歌は、すべてメルによって作詞されたものです。




「なんとかならんかったのか」というような画質の悪さで、
とてもお恥ずかしい&悔しい限りです。
私は英語がニガテなので、ところどころ和訳が間違っていたり、
意訳しすぎていたりするかもしれませんが、どうぞご勘弁ください。

このビデオの中で、
メル・ブルックスは感極まって泣き出しそうになっています。
後ろの席にいるメル・ブルックスの親族らしき女性の目からも、
涙があふれていますね。
そりゃ、こんなことをやられたら泣かずにはいられません。



もちろん、このトリビュート・メドレーには
メル自身は一切関わっていないと思われますが(そりゃそうだ)、
メルが好みそうなエンターテイナーを
上手い具合にキャスティングしていると思います。

フランク・ランジェラ、マシュー・ブロデリック、ゲイリー・ビーチといった
メル作品のオリジナル・キャストは言うまでもありませんが、
ハリー・コニック・Jr.やマシュー・モリソンなんかは
メルが自らの作品で“使いたくなる”エンターテイナーの典型例でしょう。



ジャック・ブラックが登場した時、メルはシリアスな顔をしています。
「あれ? メルはジャック・ブラックのことはあまり好きではないのか?」
と一瞬思わされますが、
メルマニアである私の分析の結果、そうではないことが推測されます。

きっとメルは、
「もし次回作を撮るとしたら、ジャック・ブラックと仕事してみたい」
みたいなことを、
この当時、ごくごく周辺にだけ語っていたのではないでしょうか。

しかし、メルは高齢ですし、またメガホンを取るつもりはないでしょう。
このトリビュート・メドレーは、メルに代わって、トリビュートというかたちで
ジャック・ブラックを「メル作品」に出演させてくれたのです。
ジャック・ブラックが登場した時、メルがまじめな表情になっていたのは
「自分の直近の夢」が叶った瞬間だったからではないでしょうか。
この時のメルの顔は、明らかに「監督の顔」をしていました。

ジャック・ブラックがパフォーマンスを終えた時、
後席の女性(メルの親族?)がメルに何か喋りかけていますが、
これは「あなたの夢が叶って、よかったわね!」
みたいなことを言っているのだろうと、私は勝手に推測しています。



このビデオの見どころの一つは、客席の反応です。
ヒトラーをネタにした後半の『プロデューサーズ』メドレーに対して、
少なくないセレブリティの観客は、露骨に不快感を示しています。

ユダヤ人が多い(とされる)ショウビズの世界では、
今なおヒトラーネタが禁忌とされているのです。
この「ケネディセンター名誉賞(“Honors”)」授賞式は
日本でいうところの「国民栄誉賞」授賞式のようなものなのに、です。

メル・ブルックスが半ば挑発的に仕掛けてきた「笑い」への挑戦を、
こんな客席セレブたちの反応からもうかがい知れますね。



このトリビュート・メドレーに
メル作品の一つの特徴である「下ネタ」が含まれていないのは、
しょうがないとはいえ、少し残念です。

とはいえ、このビデオは、メルを神様とあがまう私にとって
とても笑えると同時に、とても感動してしまうビデオには違いありません。

<小ネタ 用語説明>

01:14 「トルストイかファニー・ハーストにはなれる」
レフ・トルストイは、
『命がけ!イス取り大合戦』の舞台でもあるロシアの大文学者。
ファニー・ハーストは、アメリカの女性小説家です。

01:25 フランク・ランジェラが男たちに抱えられ、運ばれる
これは、メル監督第3作『ブレージングサドル』のワンシーン、
卑猥なダンサー(マデリーン・カーン)が運ばれる
名シーンのオマージュです(→動画 04:20〜)。

02:16 「富裕層から奪い 貧困層に恵む」
『ロビン・フッド』に出てくるロビン・フッドたちは、
そういう設定の英雄です。
『空飛ぶモンティ・パイソン』では、逆に、
“貧困層から奪い 富裕層に恵む”ロビン・フッドが登場していました。

04:48 「脳ミソを失うよりは 縁なし帽を失うほうがマシだろ?」
15世紀スペインの『スペイン異端宗教裁判(審問)』では、
多くのユダヤ教徒が、
強制的にカトリック教徒へと改宗させられました。
メル自身はユダヤ人なのに、
ユダヤ人を笑うネタをぶち込むのが大好きなのです。
もはや自虐ギャグの域を超えている。
縁(フチ)なし帽は、ユダヤ教徒のトレードマークです(→画像)。

05:20 「トルケマダ審問官のお帰りだ!」
トマス・デ・トルケマダは、
スペイン異端宗教裁判で怖れられた異端審問所の長官。
改宗を拒んだユダヤ人約2,000人を焼き殺しました。

05:45 「ドイツは幸せに そして陽気(ゲイ)に」
“陽気”を英語にすると“ゲイ”になり、
“ゲイ”を日本語にすると“陽気”になります。
もともとはそういう趣旨で
同性愛者のことを“ゲイ”と呼び始めたそうですが、
逆に現代では、“陽気”という意味では
“ゲイ”という言葉をあまり使われなくなりました。
――言うまでもなく、
このあと(06:51〜)登場する“ゲイのヒトラー”にかかっています。

07:31 「ハイル 我が輩! ビールで乾杯よ」
ドイツの名物の一つは、ビールです。
あとはソーセージ、
プレッツェル(ブッシュ前大統領の喉を詰まらせたお菓子)などが有名。

07:46 「アタシは ドイツ版エセル・マーマンよ!」
エセル・マーマンは、“ブロードウェイの女王”と呼ばれた女優。
『エニシング・ゴーズ』、『アニーよ銃を取れ』などで活躍しました。
コメディ映画『フライングハイ』にもカメオ出演しています。1984年没。

08:20 「毎日 『サーディーズ』でランチするような」
「サーディーズ」とは、
ニューヨークのブロードウェイ中心部にある高級料理店のこと。
ブロードウェイ関係者が集まる場所として知られました。
現在では、
一般のお客さんも気軽に行けるレストランになっているそうです。

08:46 「王様になるのはいいもんだ」
監督第7作目
『メル・ブルックス 珍説世界史PARTT』の劇中での名台詞です。
メル演じるルイ16世が女性にセクハラした後、
カメラに向かってこの台詞を言い放ちます。
この台詞はメル監督自身もお気に入りのようで、
その後のメル作品にもスパイス的な役割で使われている台詞です。
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2011年09月19日

時代も空間もふわーっと浮遊… 栄枝師匠の末廣亭トリ!


今日は、新宿末廣亭の昼席に行ってきました。
寄席、しかも昼席に行くのはかなり久しぶり。

今日は祝日(しかも敬老の日)ということで、
「え? 今日ってお正月だったっけ?」と言いたくなるほどの大盛況、
大入り満員ぶりでした。

IMG00359.jpg

今回の主任(トリ)は、春風亭栄枝師匠。
私の大好きな春風亭百栄師匠の師匠としてもおなじみ、
普段はあまり寄席にお出にならない方です。
私が過去に栄枝師匠の高座を拝見したのも一度だけ、
今年6月に百栄師匠の落語会にゲスト出演された時だけです。
(詳しくはこちら

今席には百栄師匠も出演しており、
寄席の定席でも「師弟共演」が実現する形となりました。
その他、橘家圓蔵師匠、春風亭一朝師匠、
桃月庵白酒師匠、
桂才賀師匠といった落語界の大御所・人気者も勢揃い。
色物の芸人さん含め、大変素晴らしい顔付けだと思います。



 <本日の番組>

開口一番:(前座)春風亭一力 『小粒』
落語:入船亭遊一 『元犬』
奇術:花島世津子
落語:桃月庵白酒 『子ほめ』
落語:三遊亭萬窓 『真田小僧』
漫才:ロケット団
落語:桂ひな太郎(代演) 『代書屋』
落語:古今亭志ん弥 『金明竹』
俗曲:柳家亀太郎(代演)
落語:桂才賀 『台東区の老人』
落語:柳亭小燕枝 『強情灸』
漫談:林家ペー
落語:橘家圓蔵 『無精床』

〜お仲入り〜

落語:春風亭百栄 『誘拐家族』
動物物まね:江戸家猫八・小猫
落語:春風亭一朝 『小言念仏』
落語:桂文生
大神楽曲芸:翁家勝丸
落語:春風亭栄枝 『都々逸坊扇歌伝』



★遊一 『元犬』
先日拝見した、
志の輔師匠の5番弟子・志の彦さんの『元犬』もよかったけど、
遊一さんの『元犬』は聴いていて飽きませんでした。
『元犬』という噺のちょっと辻褄が合わないところを、
現代の客が聴いても
違和感を感じないように工夫されているように感じました。

★世津子
もしかしたら、私が一番好きな色物芸人さんかもしれない。
世津子先生が寄席に出ていると、それだけでテンションが上がります。
「もう大成功!」
「なんだか今日、やりいい」などの名フレーズも聴けて満足!
聞こえるか聞こえないかぐらいの声でボソッとつぶやく一言も、
最高なんだよなあ。

★白酒 『子ほめ』
いまや落語界を代表する人気者の一人となった、白酒師匠。
庶民派なキャラクターから
時折飛び出すブラックな一面に笑わされます。
上手くて面白い、そして親しみやすい!

★ロケット団
「色物真打」昇進が決まっているロケット団さんの漫才は、
いつ聞いても面白い。
いつもの「脳トレ」ネタでも、
昨日今日の時事ネタをぶち込んでくるからさすがです。
キーワード:AKB 九州電力

★ひな太郎 『代書屋』
柳家喜多八師匠の代演で、ひな太郎師匠。
「病弱キャラ」つながりか?
ひな太郎師匠の『代書屋』は、
代書屋が“上から目線の意地悪”だということを
あらかじめマクラでことわってくれたので、
噺のテーマがつかみやすかったです。
余談ですが、私は立川談志師匠の『代書屋』が超好きで、
就寝前によく聴いています。

★才賀 『台東区の老人達』
ちょっと中だるみ感のあった客席を、
才賀師匠が一気に盛り上げてくれました。
内容は「高齢者観察@台東区」といった漫談でしたが、
番組に飽き始めてきた客席を
ググーッと盛り上げる才賀師匠は、さすが。
全国各地の刑務所や老人ホームを慰問に回ったり、
こんなことを言うのは大変おこがましいですが、
才賀師匠は本当に腕のある落語家さんだと思います。

★小燕枝 『強情灸』
失礼ながら
今まであまり気にしたことのなかった芸人さんなのですが、
小燕枝師匠の高座は
実に江戸っ子気質にあふれていて、美しかったです。
桂小金治師匠を彷彿とさせる、抑揚の効いた一流の話芸でした。

★ペー
林家ペー師匠(「師匠」と書いていいのか?)は、
個人的には“どストライク”。
くだらないダジャレの中にマニアックなギャグを入れたり、
実は大変素晴らしい構成のもとに
成り立っているスタンダップ・コミックです。
脱線四字熟語高速連呼(?)とか
『水戸黄門』の主題歌を英語にして歌うとか、
軽い自虐ネタもちょいちょい織り込んでくるあたり、
私はペー師匠こそが
マイ・モスト・フェイバリット芸人だと断言したくなるほどです。
ただの誕生日暗記芸人、カメラ片手芸人ではありません。
超一流スタンダップ・コメディアンだと思います。
こればかりは芸を見ないとわからない。

★圓蔵 『無精床』
昭和後期、「落語四天王」と呼ばれた落語家さんの中で
現役で高座を務めていらっしゃるのは、
いまや圓蔵師匠だけになってしまいました。
圓蔵師匠は私が最も尊敬する落語家さんの一人で、
私自身の芸風に最も影響を与えている芸人さんだともいえます。
豪快でありながら繊細、
ネタ勝負でありながらアドリブを惜しまない。
圓蔵師匠が現役の落語家さんに与えた影響は
計り知れないものがあると思います。
今日は、マクラで末廣亭の思い出、
先代柳家権太楼師匠や談志師匠の思い出も話してくれました。
笑いの中に時折のぞかせる「芸論」「落語論」も、
私の胸に強く響きました。
心から敬愛する落語家さんです。

★百栄 『誘拐家族』
仲入り後は、本日の主任・栄枝師匠の弟子、百栄師匠が登場。
誘拐犯がバカすぎ&誘拐された娘と電話口の父親が非常識すぎて
とんでもない方向へと話が展開されていく、
新作落語『誘拐家族』の一席でした。
今日の百栄師匠は客席にもストレートに大ウケで、
語り口もなめらか、かなり素晴らしく面白い高座だったと思います。
ショボいながらも百栄ファンとして、
今日の百栄師匠は本当にカッコよく感じました。
そういえば、冒頭、私服姿の圓蔵師匠が高座に出てきちゃって、
高座を横切って末廣亭を去ろうとし、
それを百栄師匠に制止される一幕もありました。
なんて自由なんだ……。

★栄枝 『都々逸坊扇歌伝』
奇跡の主任、栄枝師匠がついに登場。
マクラで、初代林家三平師匠の思い出話を語りながら、
「江戸の時代にも
 三平師匠のように『八町荒らし』の人気芸人がいた」と
栄枝師匠の十八番である『都々逸坊扇歌伝』に入りました。
6月の百栄師匠の落語会にゲスト出演された時にも聴いた噺です。
今日はトリということもあって、
「材木屋」パート付きのロング・ヴァージョンで。
人気者の都々逸芸人=都々逸坊扇歌(どどいつぼう・せんか)は、
ある日、大工の棟梁に頼まれて、
材木屋の主人が作った劇場の落成式に向かいます。
そして、棟梁から
「落成式で扇歌師匠が都々逸を詠んでくれよ」と頼まれました。
しかし、都々逸坊扇歌は
「材木屋の落成した舞台は、
 一丁節(……だったかな?)用のものだから、
 きっと私が都々逸をやっても嫌がられるだけだと思いますが」
と、棟梁の頼みを渋ります。
案の定、都々逸坊扇歌が落成式で都々逸を詠もうとすると、
都々逸坊扇歌は材木屋の主人から「悪いが帰ってくれ」
「この舞台で都々逸なんかやらないでくれ」と言われてしまいました。
挙句の果てには、
「金を払うから帰ってくれ」とまで言われてしまう始末。
「芸をやっていないのに、お金を受け取れる芸人なんていない!」
と怒って帰ろうとする都々逸坊扇歌でしたが、
そこは機転が利く天才芸人です、
材木屋の小屋に、小さく落書きをして帰りました。
そこに書かれていたのは、「色々な 節があろうに 材木屋」。
都々逸などの「節(フシ)」と、
材木の「節(フシ)」をかけたわけですね。
この落書きを読んで反省した材木屋の主人ですが、
材木屋の主人が都々逸坊扇歌に、
その後何度、“営業”オファーを出しても
都々逸坊扇歌は相手にしなかったとのことです。



――栄枝師匠の高座は、たしかに
「チャキチャキ」「饒舌」といったイメージではありませんが、
飄々とした語り口は聴く者を魅了します。
しつこく笑いを取りに行こうとはせず、
きわめて粋な都々逸や狂歌、逸話を中心に語り進めることで、
文字通り「純粋」な高座を展開する落語家さんだといえます。

栄枝師匠のように、お客さんとストレートな姿勢で向き合い、
ふわーっと
客席を浮遊させてくれるような芸風を持つ人物は、とても貴重。
どうしても“前のめり”な笑いの取り方をする落語家さんが多い中で、
「ニヤリ」とさせてくれる栄枝師匠は、
大変ユニークな芸人だと感じました。

なんだか不思議な魅力に覆われている栄枝師匠。
時代も空間も一時的に浮遊させてくれる、素晴らしい話芸でした。

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2011年09月18日

『裏番発2011』を終えてしまって


先週16日(金)、両国・みどりコミニュティセンターにて
放送集団テラワロス 裏番組発表会2011 〜親には見せられません〜』
が開催されました。
今年のPL(プロジェクト・リーダー=プロデューサー)は、ふーみん君。
会場BGMのカラオケ集やMCパートも含め、立派に務め上げてくれました。

『裏番組発表会』はテラワロスの本公演で、
今のところ年1度のペースで公演されています。
今年の会場は、
墨田区のみどりコミニュティセンター・多目的ホールというところでした。
センターの職員のみなさんにも大変親切にしていただきました。
ありがとうございます。お世話になりました。

個人的には、以前このブログでも少し触れた
フジワラが観に来てくれたのが、すごく嬉しかったです。
私は第1部、第2部ではちょこっと出演し、
第3部のミュージカル・コメディーでは脚本・演出を担当しました。



写真を撮る余裕がなくて画像をアップできないのが恐縮ですが、
当日のプログラムをご紹介!
放送集団テラワロス ホームページより転載)

<当日の番組>

第1部
(演劇) 『爆教戦隊テラレンジャー ネタばれ出張版』
(OP企画) 『テラワロスオープニングムービー』〜『国歌斉唱』
(映像バラエティー) 『コント TBS』

第2部
(口上) 『裏番発2011公演記念&PL披露口上』
(映像) ショートムービー集〜『ダッフィーパリコレCM』
(映像コント) 『コント集 badapple』
(映像バラエティー/生パフォーマンス) 『オナモン賭博』

第3部
(映像DJ) 『死ぬなら今』
(生歌) 『倉持佑吏の生歌』
(映像バラエティー) 『FOOMIN FANTASY』
(ミュージカル・コメディー) 『All Of Me』

ロビーにて、「ダッフィー パリコレ」展
終演後、長崎マリア握手会



★ダッフィー展
開場時より、会場ロビーにて、ダッフィー人形に瑛ちゃんが作った洋服を着せて、
それを展示するという「ダッフィー展」が行われました。
テラワロスは様々な自己表現が許され、むしろそれが奨励される場所。
映像作品や放送番組しか作ることが許されない(仕方がないことですが)
放送系サークルとは違い、「裁縫」も一つのエンターテインメントとして売り出します。
これは、写真を撮りました。
会場に遊びに来ていたブラックさんも、興味を示していましたね。

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★『爆教戦隊テラレンジャー ネタばれ出張版』
マリアちゃんがディレクターを務めたオープニング・アクト(演劇?)です。
ふーみん、陽次郎、平川くん、瑛ちゃん、そしてマリアちゃんの5人組
「テラレンジャー(寺レンジャー)」が
神社の神主(私)率いる神社軍と対決するという、戦隊モノです。
私の独白シーンが長かったのが反省点ですが、
全体を通して、マリアちゃんのぶっ飛んだ発想が表現できたと思います。

★『テラワロスオープニングムービー』〜『国歌斉唱』
ふーみんが作ったOPムービーは、感動の出来!
オレたちひょうきん族』のオープニングや
サタデー・ナイト・ライブ』のオープニングみたいに、
2人ずつメンバーが映っていきます。
私は、居酒屋のトイレで柿本くんを後ろから抱きしめました。
『国歌斉唱』では、マリアちゃんがヴォーカル、ふーみんが指揮者、
私が人声トロンボーンを担当しました。

★『コント TBS』
映像を使いながら、秋吉くんが生でナレーションするという番組です。
先日、携帯メールが原因で芸能界と別れを告げたお方が
お台場のほうの放送局で司会を務めていらした「おバカ強調番組」について、
皮肉たっぷりに、でもスマートに取り上げていました。
この辺のちょうどいい時事ネタの織り込み方、
しつこすぎない笑いの入れ方は、秋吉くんにしかできないと思います。
客席が誰にでも分かるように配慮しながら、
童話のようなストーリー設定にしていたのがさすがでした。

★裏番発2011公演記念&PL披露口上
私がやりたかった企画の一つで、落語会などでよくある口上をしてみました。
出席者は、中央の披露目席にふーみん(裏番発2011PL)、
喜一さん、おいちゃん、マリアちゃん、秋吉くん、平川くん、そして私。
進行役は英明くんでした。
結構砕けた口上になりましたが、おいちゃんの外さないトークスキルは一流!
おいちゃんに口上に出てもらって、本当によかったです。
私の長い口上は客席にも不評でしたが(?)、最後はキレイに三本締め。

★ショートムービー集〜『ダッフィーパリコレCM』
瑛ちゃんが初めてWindowsムービーメーカーを使い、
初めてAudacityを使い、映像コマーシャルを仕上げました。
会場ロビーで開かれた『ダッフィー展』をギャグ混じりにPRしていて、
瑛ちゃんもなかなかやるな、と思わされました。
あとは、YouTubeにも上がっている
AかっこCぃ(ええかっこしぃ)」の映像も上映されました。

★『コント集 badapple』
英明くんが作った3本立てコント映像集です。
仮タイトルですが、1本目が「正義のヒーロー・ファイブレンジャー」、
2本目が「子どもの名前をなににしよう 〜先輩と後輩の会話〜」、
3本目が「スターバックスVSドトール 〜真のコーヒーショップはどっち!?〜」。
英明くんの作るコントはアイディアもすごくいいし、
一つひとつのギャグも大変上手くできていると思います。
オリジナリティというところでも、私は英明くんをかなり高く評価しています。
また、パフォーマンス能力も英明くんは素晴らしく、
今回はそこに三好くんという落ち着いた冷静なキャラクターや
綺麗に壊れている柿本くんというキャラクターを作品に取り入れたので、
「お笑い」にこだわった、見応えのあるコント集になっていました。
技術的に学べる面は大いに学んで、これからも作品を作り続けてほしいです。

★『オナモン賭博』
番発界の大御所、ニートたけしさんによる映像番組。
当初は「オナモン」というカードゲームバトルを生でやる予定だったのですが、
予定を若干変更して、『トクせん!』という映像番組を上映しました。
内容は、「ソープとデリヘルとヘルスの違い」(だったかな?)や
「今週のオナホ紹介」(だったかな?)、「今日の風俗占い」など。
映像バラエティーでもあり、DJ番組でもあり、
とにかく喜一さんにしか作れない、唯一無二の爆笑プログラムでした。
客席も大いにウケていたし、驚異の爆発力を放っていたと思います。
映像が終わってからは、三好くん、マツケン、そして喜一さんによる
「ブーブークッション」を使ったシュールな生パフォーマンスもありました。
これまた最高でした。

★『死ぬなら今』
今回の番発で、秋吉くん2本目の作品です。
番組タイトルは、少し珍しい古典落語『死ぬなら今』にちなんで。
パワーポイントを使いながら、「自殺」というネガティブなテーマを
独創性豊かな切り口で表現していました。
BGMに流れているキッズ音楽(?)みたいなのが
絶妙にミスマッチというマッチの仕方をしていて、
秋吉くんの感性に改めて驚かされました。
笑いの中にドキッとさせられるようなトリビアがぶち込まれてきて、
番発史においても刺激的な意味を持つDJ番組になったのではないかと思います。

★『倉持佑吏の生歌』
当日欠席が決まっていた倉持くんの代わりに、私が生で歌いました。
曲は、東京事変の『女の子は誰でも』の替え歌で、『男の子は誰でも』。
「男の子は誰でも/魔法使いでヌいてる」という、100%下ネタソングです。
曲紹介というか、微妙なMAD的ナレーションは根木さんにやってもらいました。

★『FOOMIN FANTASY』
『裏番発2011』のPL、ふーみんによる映像バラエティーです。
冒頭の番組開始カウントダウンから、変な歌と踊り、
『情熱大陸』パロディ、『ダーツの旅』パロディに至るまで、
ふーみん流の笑いがふんだんに活用されていました。
正直、私はかなり面白かったです。
特に『ダーツの旅』のパロディはとても上手くできていて、
「東京都史岳村」の村人が全員ふーみんだったり、
スタジオを映したワイプの中の出演者が全員ふーみんだったり、
そのワイプの中の人はリアクションがまったくなかったりと、
笑いの中に狂気とホラーが含まれていて、観ていて心臓を鷲掴みされた感覚でした。
YouTubeにも上がっている『でも、忘れないで欲しい』という映像は
「絶対領域」の部分も含めて、私はそのまま純粋に感動してしまいます。

★『All Of Me』
今回も、『裏番発』の大トリにミュージカルをやらせていただきました。
タイトルは、私が「いつか節目に使いたい」と思っていた『オール・オブ・ミー』。
劇中には、もちろんジャズの名曲『All of me』が
スコア(出演者が歌うミュージカルの楽曲)として登場します
(余談ですが、柿本くんはハリー・コニック・Jr.に似ています)。
私のこれまでの作品のキャラクターを何人か再登場させた、
任天堂における『大乱闘!スマッシュブラザーズ』みたいな作品になったかな。
今作の主役は柿本くんで、ラジオクラブ時代に上演した
『雨の中で唄うボク!』(2010年)の主人公、サムを演じてもらいました。
ヒロインのマリアちゃんが演じたシェリーは、昨年の『裏番発2010』の
ミュージカル・コメディー『ドリーム☆ガール』に登場した主人公です。
もう一人のヒロイン、大愛さん演ずるアンネは今回が一応初登場のキャラクター。
その他、私の作品に欠かせないショウちゃんには
『クイーン・ラズベリーの悪趣味な世界』(2009年)からクイーン役、
結城くんには『メガ☆ラジLIVE』(2009年)の司会者役をやってもらいました。
私のこれまでの作品のいいところを引っ張ってきたような作品にするつもりでしたが、
結局、ストーリーは一から考え直す羽目になりました。
どうってことはないストーリーですが、だいぶキレイにまとめられたほうだと思います。
物語のオチは、私にとってのライフワークともいえる「夢オチ」です。
当たり前のことを書くと、ミュージカルというのは、
単に物語の中に歌を入れればいいわけではなくて、
「入れるべきタイミング」と「入れてはいけないタイミング」があります。
ましてや、笑いも取りたい「ミュージカル・コメディー」となると、
笑いにとって一番大事な「間」を秒刻みで図らないといけないので、
台本のどの行にどのような曲を持ってくるかには注意しなければなりません。
そんな中で、柿本くんが歌う『All of me』は、見ていて少しジーンとしました。
この歌は恋愛の歌でありながら、人生の歌であるような気もします。
原曲の英詞を上手く和訳できたか分かりませんが、それっぽくはできたでしょうか。
オール・オブ・ミー
作詞/Seymour Simons 作曲/Gerald Marks, Seymour Simons
日本語詞/渡辺光義

オール・オブ・ミー
僕のすべて
どうして すべて奪わないの
君がいなくなると
僕はきっとダメなんだ

オール・オブ・ミー
いっそのこと
僕のことなんか 捨てなよ
君だけを失えば
すべて 失えるのに
私はこの作品ではサブ調整室で照明を担当していたのですが、
今作ラストで流れた2曲のスコアは、キャスト、ミキサー、照明、
すべてのタイミングがバッチシ決まっていたと思います。
ミュージカル・コメディーを作ることは、たしかに難しいかもしれません。
私は作者ですが、もし出演者もやっていたら緊張で押し潰されてしまったでしょう。
それでも、この物語を、柿本くんはじめすべての出演者、
ミキサー、照明係、音響係が丁寧に作り上げていってくれました。
私は一人ひとりに、最大級の敬意を込めて、心からの感謝を送ります。
とても面白い、最高のミュージカル・コメディーでした。



――そんなわけで、『裏番発2011』は無事に幕を閉じましたが、
私や私たちとしては、お客様にお届けしたいものはお届けできたと感じています。
これらをお客様がどのように受け取って下さったかだけが気がかりですが、
既存の番発らしいかどうかはさて置いて、
少なくないお客様方には、一つのエンターテインメントとして
ある程度はご満足いただけたのではないかと自負しています。

でも、お客様に多少は満足いただけるようなことがあっても、
そこに私たちが安住するようなことがあってはいけません。
私たちのやりたいことで、お客様を楽しませる、心をつかむ、
それが演者にとってのエンターテインメントの醍醐味だと思っています。

私たちには、未来あるのみ。
言い換えりゃ、未来しかない。
放送集団テラワロスは、常に高みを目指して突き進んでいきます。
そこに「現実」がある限り、私たちの旅に終わりはありません。
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